「風の環」からのお知らせ
なぜ、しらすは山に昇るのか?


photograph by 岩本順平(DOR)
《しらす、山に昇る》は、鑑賞者が木材で組まれた円筒空間に入り、
「酸素を求め山に昇る、しらすの群れ」を体感する体験型アート作品です。
八角形の円筒空間は、神戸の宮大工の協力のもと、
神戸六甲ミーツアートの100日間の展示に耐えるように建てられました。
3000匹を越すしらすは、神戸の漁師やボランティアなど多くの方の手によりテグスに編み込まれています。
日中は植物園の緑の中で風に泳ぎ、夜間は六甲山に設置したセンサーと連動したLED照明で輝くことで、
気候や時間帯によって様々に色を変えるしらすの姿を再現します。
鑑賞者は、六甲おろしを取り巻く広大な大気の動きをイメージしながら、
しらすのトルネードの中に入ることで、自身の立つ場所やスケール感覚が揺さぶられる体験をします。
山と海を行き来するような感覚を通じて、
異なる環境要素の相互関連性について思いを馳せる作品です。
「六甲おろし」を追う理由
私たちは「目に見える違いに捉われず、見えないものに関心領域を広げる」という、
人々の眼差しの変化を起こしたいと考えています。
神戸六甲になくてはならないもので、見えないもの。
その代表格が「六甲おろし」です。
六甲おろしは、自然現象である局地風としての一面と、文化的なアイコンとしての一面を併せ持ち、
神戸六甲のアイデンティティに不可欠な要素です。
しかし、六甲山系から市街地を抜け、海へと至るまでの複雑な風のメカニズムは、
まだ解明されていない点が多いことはあまり知られていません。
私たちは、六甲山系の9箇所に設置したセンサーで、XYZ軸の気象データをリアルタイムに取得します。
これらのデータは、アート作品に連動させるだけでなく、Webサイトでオープンデータとして一般公開し、
海・山・都市など幅広い分野での活用を目指します。
神戸六甲ミーツ・アート2025 beyond 開催情報
「風の環」活動報告
創作の様子、こだわり、創意工夫、開催の様子などインスタグラムで発信しています。
協働の瞬間をお届けしますので、ぜひお気軽にフォローしてください。
「風の環」PARTNERS
アーティスト協賛、作品演出協力、アーティストパートナー、アーティストコラボレーターといった
《しらす、山に昇る》の実現を支えてくださった多くの協力者の皆様をご紹介いたします。
作品演出協力
アーティスト協賛
神戸市漁業協同組合
駒ヶ林浦漁業会
兵庫漁業協同組合
神戸市上唐櫃
林産農業協同組合
有限会社竹本建設
アーティストパートナー
森川工務店
Takashi Nagao
瀧本 信幸
原 竜介
黒木 秀康
原田 順三
瀧原 彗
ゲドウ ヒロキ
小田部 巧
アーティストコラボレーター
横田 佑輔
横田 佑輔
西村 和基
長原 大悟
ボランティアの皆様
川部 宣宏,古瀬 薫,西村 和基,中玉 利勝博,中玉利 相子,生駒 真理子,生駒 樹璃,生駒 芽衣,中村 共代,木曽 若葉,岡本 知基,林 葉子,角木 真由子,角木 汐莉,角木 実澪,別所 いさむ,菅野 勝友,菅野 美緒,菅野 五百重,菅野 五百野,永田 薫,庄原 由希恵,新谷 和也,吉田 奈未
敬称略順不同